「静かな湖畔の底から」
開催概要
会期:2020年1月11日~2月2日(土日のみ開廊)
時間:13:00~19:00
場所:Arai Associates
住所:東京都墨田区江東橋 5-6-11 3F
【展覧会ステイトメント】
社会の形が大きく変わる時、歴史に残る名前と消えていく名前がある。歴史に残る名前はそこに存在したことになり、消された名前は徐々に存在を忘れられていく。そのような社会構造と個人の存在の関係を、戦後初の人造湖である相模湖とその周辺に起きた出来事から紐解きインスタレーションと絵画、映像、資料で探る。歴史の中で見えなくされる人や風景の「存在したこと」と、現在生きている人の「存在している」ことを繋ぐ。
【展示内容】
相模湖の生まれた時代背景から2016年に起きた相模湖近くの障害者施設での殺傷事件までの相模湖の歴史をインスタレーションと絵画と資料で辿りながら展示する。また現在、小茂根福祉園に通っている「太田さん」の生活している映像とそこでの利用者とスタッフの会話や生活音で空間を構成し、「今は存在しない人、風景」と「現在の人、風景」をつなぎ、「存在」とは何なのかを鑑賞者に問う。新作インスタレーション、映像、資料など。
関連イベント
トークイベント「地域史と吶喊(とっかん)」
日時: 2020年2月1日(土)18時~20時
会場: Arai Associates
入場料: 500円 *当日受付にてお支払いください
ゲスト: 猪瀬浩平(文化人類学者)
定員: 20名
(予約不要)
猪瀬浩平(いのせ・こうへい)
1978年、埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。大学在学中の1999年から見沼田んぼ福祉農園の活動に巻き込まれ、そのうちに見沼たんぼ福祉農園事務局長になる。2007年から明治学院大学教養教育センター専任教員としてボランティア学を担当。
NPO法人のらんど代表理事、見沼・風の学校事務局長などをつとめる。主な著書に、「むらと原発ー窪川原発計画をもみ消した四万十の人びと」(単著、農村漁村文化協会、2015年)、「復興に抗するー地域開発の経験と東日本大震災後の日本」(共著、有志舎、2018年)など。
内容
「分解者たち~見沼田んぼのほとりを生きる」の著者である猪瀬浩平を招き、地域史から見えてくる社会構造と「相模原障害殺傷事件」の背景について語るとともに、「人間が生きるということ」について話していく。